映画視聴履歴 2020/5

ヘルレイザー

あらすじ:

組み替えることで究極の性的官能を体験できる」と言われているパズルボックスを解いたフランクは肉体を失う。フランクが自宅に残していた血痕に、フランクの弟ラリーが偶然自身の血をこぼしてしまったことで、フランクは不完全な形で復活する。他者の血を取り込むことで肉体を取り戻すことを知ったフランクは、過去に肉体関係のあったラリーの妻ジュリアと共謀し、完全な肉体を取り戻そうと次々と殺人を犯す。ラリーとジュリアの娘カースティはそれに気づき、パズルボックスを奪って逃げる。カースティがパズルボックスを解くことに成功すると、異世界からセノバイト(魔道士)が召喚される。セノバイトはカースティを拷問にかけようとするが、カースティはフランクが異世界から逃げ出したことを伝え、自身を見逃してもらい、代わりにフランクを差し出すことを交渉する。フランクとジュリアはラリーを手にかけ、さらにフランクはジュリアを裏切り殺害するが、セノバイトに捕らえられ、また異世界で拷問を受け続けることとなる。

ヘルレイザー2

あらすじ:

サースティは1の事件のことを誰にも信じてもらえず、精神病院に入院させられている。長年パズルボックスの研究をしている精神病院の院長は密かにジュリアを復活させる。院長は異世界を見るという長年の夢を叶えるためパズルボックスを解こうとするが、自身が解いてしまうとセノバイトに拷問にかけられてしまうため、代わりに病院の入院患者ティファニーにパズルボックスを解かせる。パズルボックスが解かれたことで病院は異世界の迷宮とつながり、セノバイトも召喚されるが、セノバイトはティファニーが他人の策略に嵌められていることを見抜き、ティファニーを見逃す。院長とジュリアは迷宮の奥へと進み、迷宮の神リヴァイアサンのもとへたどり着くが、ジュリアは自身がリヴァイアサンの僕であると告げ、院長を生贄に捧げる。一方サースティも父親を助けるためティファニーと共に迷宮に乗り込むが、それはフランクの罠であり、フランクに襲われてしまう。サースティ達はその場から逃げ出したところで、フランクとジュリアが再会するが、フランクはジュリアに殺されてしまう。サースティ達は逃げ出した先でセノバイトと遭遇してしまうが、セノバイトは復活した院長に殺されてしまう。サースティ達は院長とジュリアから逃げながらパズルボックスを解き、迷宮から解放される。

 

感想:

セノバイトが格好良いと思った(小学生並の感想)。実際この映画の魅力はそれしか特筆するような点はないと思うが、その一点だけで何作も続編が作られるくらいに格好良さが突き抜けている。

 

雨月物語

あらすじ:

農村に妻子と暮らす源十郎は、畑仕事のかたわら焼き物を作り、町で売っている。その弟藤兵衛は源十郎の手伝いをしつつも、侍になりたいと燻っている。戦が続いているが、そのなかでも出来上がった焼き物を売るべく源十郎と藤兵衛は妻子を置いて町へ向かう。藤兵衛は売上金を持ち出し槍と具足を買い、侍たちに紛れ込む。源十郎は焼き物を納品するため町から離れたお屋敷を訪ね、そこの姫である若狭に見初められ、お屋敷に居つく。一方そのころ源十郎の妻は戦に巻き込まれ殺されてしまい、藤兵衛の妻も侍たちに強姦され、藤兵衛を呪う。藤兵衛は敵大将が切腹するところに出くわし首を持ち帰り、手柄として手下をもらいうけるが、寄った先の宿で遊女となった妻と再会する。藤兵衛は妻に謝罪し、二人で田舎へ戻る。源十郎は屋敷の出先で出会った行者から田舎へ帰るよう諭され、呪文を体に書いてもらう。若狭は源十郎を引き留めるが、呪文のために源十郎に触れられず、源十郎は恐ろしさのあまり気を失う。意識を取り戻すと、そこは朽ちた屋敷跡しか残っていなかった。源十郎は村へ帰り、妻に迎えられ床に着くが、目を覚ますと妻はおらず、残ったのは子どもだけだった。また源十郎は焼き物づくりを、藤兵衛は畑仕事をすることとなる。

感想:

監督は溝口健二。ストーリーは予定調和とも言うような類型的な話で、つつましく生きるべしという作品のメッセージも戦後の世相を反映した珍しいものではない。本作品の魅力はそういったところではなく、何といっても映像にあり、どこを切り取っても絵になるような場面ばかりで、構図や演出が非常に洗練されている。若狭とその乳母も幽かでありつつ鬼気を伴う、凄みを感じさせる演技だった。